鉛筆デッサン:石膏像の描き方 by AZUMAs美術学院

作者 東俊達先生

使用した画材は鉛筆6B、2B、2H(薄い色であれば良い)、練り消しゴム、ティッシュです。

石膏像のデッサンが完成しました。このような細かいデッサンを描いている時は時間がとても惜しく感じます。何かに夢中になっている証拠だと思います。1日のやるべきことがひと段落して、寝る前の30分で少しずつ描きました。この時間は毎日のルーティーンになり、生活の中の小さな楽しみでした。

直線で大まかな形を取っていきます。あまりに神経質になりすぎると手が動かないので最初は気楽に描いていきます。

今回は影をつけながら形を調整していくスタイルです。まずは重要度の高い暗部から描いていきます。

立体感が出るようにメインの面を捉えてポリゴン画法を意識します。

暗部を描く時はムラが出るのを防ぐため、長いストロークで描いていきます。印象を捉えるという考え方が大切です。

感覚と理論の両方で明度差を出しながら、立体感を表現していきます。全体の大きな面から徐々に細分化していくイメージです。

人がモチーフの中で1番よく観るところは、明暗境界線付近です。明暗境界線は無数にありますが、それぞれ重要度が違います。重要度の高い明暗境界線から描いていき、強調することが大切です。

1番暗いところはどこかを考える必要があります。暗いところは暗くするのは当たり前のようで、できないことが多いです。今回は落ち影が暗いので思いっきり暗くしましょう。

ティッシュを使って馴染ませるようにぼかしていきます。その上から構造を意識してタッチや細部を描いていきます。細部と省略する部分の比率は視覚芸術上とても大切です。偏らないように、全体で良いリズム感が出るように調整していきます。

最後は作品の迫力が出るように誇張、強調していきます。形や明度、タッチなどの変化を意識して作品に深みを持たせます。後半は何枚も写真を撮って自分の描いた絵を見比べています。実際周りから見たら変化に気づかないレベルで調整しています。そのレベルの調整を行う時間が自分を大きく成長させてくれると思っています。

絵を学ぶ過程で”悟る”時があります。この悟るという感覚は人それぞれで視覚芸術を本当に理解した時に生まれます。

この経験のあと、絵を描くことが楽になり、もっと楽しく感じます。絵画教室で絵を教えていて、この人悟ったなと感じることがよくあります。その人はもう大丈夫です。

この悟りを得るためにまずは絵を描き続ける必要があります。絵を描く量と、この悟りを得る確率は比例します。ただし、悟りを得るためには悟っている人(先生や上手い人)の考え方や描き方を研究する必要があります。それを得るチャンスが溢れているのが絵画教室です。AZUMAs美術学院は大阪に多くの絵画教室、美大受験予備校がある中でこの高いレベルの芸術を学べることを特徴にしています。

芸術はこう描くべきであるとか、優劣は決められません。ただ良い作品を描くためには多くのヒントがあります。そのヒントを得られることと、得られないことには雲泥の差があります。

絵が上手く描けるという才能は生まれつきのものだけではなく、モチベーションの維持、知識や環境の差、努力の量が大きく影響します。

モチベーションの維持のために、周りと比べず、自分を買い被らず謙虚に絵を描くこと自体を楽しむことが大切です。知識や環境では、しっかりと高いレベルの環境、教育の中に身を置き、周りの良い絵を見たり、交流したりして良い影響を受けることが大切です。努力の量では、焦らず自分のペースで授業以外の時間でも課題を自宅で行うことが大切です。

視覚芸術の理解度を深めて、本当の絵を描く楽しさを皆さんに味わってほしいです。

AZUMAs美術学院 

《絵画教室 大阪/兵庫(神戸)/京都/新潟/東京 水彩画/デッサン教室 美大受験予備校 社会人/子ども絵画教室》

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