
作者 東俊達先生
花をデッサンで描いてみたいというご要望が多かったため、参考作品として制作しました。
花を描くことはとても難しいですが、画面全体のリズム感を考えながら描くのはとても楽しく、充実した時間でした。

まずは花全体の大きな形と明暗を捉える。

洗練された直線を用いて、おおまかな位置関係を描く。

大きな明暗の印象を捉えて描く。

黒をしっかりとのせていく。

最初は平面的なグラデーションで捉え、面・線・点の割合や関係性を観察する。

全体のリズムを意識しながら、取捨選択によって実と虚を整理する。

全体のバランスを見ながら、特にリズムを意識して描く。リズムは芸術において非常に重要な要素である。
この絵を描くときに初心者が気をつけるポイント
① 花びらを一枚ずつ描かない
初心者は花びらの形ばかり追いがちですが、まずは花全体を大きな塊として捉えることが大切です。
② 最初から細部を描き込まない
中心の花びらの複雑な部分にすぐ手を付けず、全体の配置や明暗を先に決めましょう。
③ 白い花を白だけで描かない
白バラにも多くの灰色や影があります。影を描くことで白さが表現されることを意識します。
④ 黒を恐れない
この作品の魅力は花だけでなく背景の深い黒にもあります。暗部をしっかり描くことで花が浮かび上がります。
⑤ 輪郭線を描きすぎない
花びらの境界は線ではなく明暗の差で表現します。輪郭をなぞり続けると硬い印象になります。
⑥ 焦点を絞る
すべてを同じ密度で描かず、主役の花を最も丁寧に描きます。周囲は少し省略した方が画面にメリハリが生まれます。
⑦ リズムを意識する
花・蕾・葉の配置によって視線が流れるように構成されています。細部よりもまず、画面全体のリズム感やバランスを意識しましょう。

この絵を描く楽しさ
白バラのデッサンは難しいモチーフですが、その分だけ多くの楽しさがあります。まず、花びらが重なり合って生まれる美しいリズムを発見する楽しさがあります。一枚一枚の花びらを追うのではなく、全体の流れや動きを見ながら画面を構成していく過程はとても魅力的です。また、白い花を明暗だけで表現する楽しさもあります。白い花の中にある微妙な影やグラデーションを見つけ出し、それを画面に表現していくことで、少しずつ立体感や空気感が生まれてきます。さらに、背景の黒を深めていくことで、花が徐々に浮かび上がってくる瞬間も大きな醍醐味です。描き進めるたびに画面全体の印象が変化し、白バラの存在感が増していきます。そして何より、花や蕾、葉の配置を見ながら、画面全体のリズムやバランスを考えて構成する楽しさがあります。単に花を写すだけではなく、芸術作品として画面をまとめていく感覚を味わうことができます。白バラのデッサンは、花びらを描く楽しさだけでなく、光と影、リズム、そして画面全体の調和を探求する楽しさに満ちたモチーフです。

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