作者 東俊達先生
“描き方の引き出し”が増えれば増えるほど作品は深みが増し、豊富になっていきます。初心者の方はこの引き出しが少ないことが多いので、授業中に気づいたことや先生や周りから得た引き出しをメモすることをおすすめします。
全てのモチーフを描く時は透視図法を意識して描くと、立体感や遠近感、空気感を表現できます。また、それぞれのコップは少しずつ傾いているので微妙な傾きの違いを出していきましょう。
今回は固有色の違うコップです。それぞれの明度のトーンを分けられるように描いていきましょう。
最初は自分が描きやすいタッチの方向で塗っていきます。常に明暗差が出るように暗いところから描いていくのがおすすめです。
下のコップは1番暗いので先行して暗くしていきます。ただ反射や映り込みなど微妙な変化があるので細かく観察して丁寧に描いていきましょう。
背景を描き、上のコップの白さを出したり、タッチの方向、細かい傷、反射など細部を描き進めていきます。いつ描き終えれば良いか分からないことがあると思います。まずは今自分の持っている限界まで煮詰めていくと良いでしょう。その限界は常に成長と共に更新されていきます。
「ペインティングハイ」
比較的ゆっくりしたペースで、長時間にわたりランニングを続けていると、気分がよくなり、いつまでも走り続けられるような陶酔感を味わうことをランナーズハイといいます。絵の世界にもペインティングハイがあります。このペインティングハイに入れた人たちは陶酔感を味わいながら傑作を制作できます。
「ペインティングハイに入るためのコツ」
・落ち着いた心で焦らず描くこと
・周りと比較せず昔の自分と比較する
・常に上手く見える状態を保ちながら描いていくこと
・後でどうにかなると思って途中いい加減なタッチで描くのではなく、一筆一筆洗練されたタッチで描いていく
・教室などペインティングハイに入りやすい集中できる環境で描く など
AZUMAs美術学院
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